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2022.02.04

夏型結露の事例収集についてご協力のお願い

近年の気候変動による温湿度上昇により、県内各地の建物にて夏型結露による湿害が増えています。

 

湿害事例として

・エアコン冷媒管の結露水による天井腐食や仕上材のカビ汚損

・建材の初期含水や外気流入による天井内結露、壁体内結露による仕上材のカビ汚損

・壁面や建具面に設置された電子機器基盤の腐食

・冷房室下階でのスラブ面結露、隣室での壁面結露

などが挙げられます。

 

本州では気候変動に伴う温暖化が進み、冬型結露対策している建物への夏型結露が懸念され、建築学会での「建物における湿害の診断と対策に関する基準・同解説」の改訂や日経アーキテクチャでの事例報告が挙がる等の動きが始まっています。冬型結露については研究が進み原因や対策がほぼ確立されており、いまでは冬型結露は設計ミスや施工ミスとして捉えられていますが、夏型結露に関しては未だ研究途上であり、原因や対策だけでなく調査方法でさえ手探りの状態です。その為、被害発生時には責任の所在不明が起き、改修したとして再発の懸念を抱える事となります。

 

そのような状況の中、まずは夏型結露事例を集め、被害概要の調査と個別な解決策をお持ちの方々からの情報提供を頂き、調査方法の確立、原因や対策の研究を進めて皆様にご提供したく考えております。一定の調査事例が集まるまでは、現場での概要調査は無償で行っております(遠方の場合、交通費・出張費ご負担お願い致します)。夏型結露でお困り事やお悩み事がございましたら概要調査が解決の糸口に繋がるかもしれません。また、個人や物件所在地や施設名が依頼者の承諾なく外部に漏れないように細心の注意を払います。

 

概要調査の流れはこのように進めます。

1.ご来所頂くかメールまたは郵送で被害状況の写真や建物図面、工事中写真などを送って頂き、資料確認の上で建物利用運用状況・被害発生時期・改修の有無などを聞き取りします。

2.日程を調整し、現地に行き被害の状況と建物状況を確認します。

3.資料と現場状況から湿害状況を整理し、他類似例との検証を行います。

4.ご来所頂くかオンラインで整理検証した内容の報告を行います。

5.詳細調査を求められる場合は別途ご相談となります。

 

ここ沖縄においても本土型木造住宅の増加、コロナ後の観光施設の建設・管理・運用に際して、夏型結露被害による機会損失や経済損失、健康被害、係争等が発生する恐れがあります。それらに備える為に事例収集にご協力を頂けますと幸いです。ご協力頂けます方は下記連絡先にご連絡頂ますよう宜しくお願い申し上げます。

 

※弊社調査事業部が行っているインスペクション業務とは内容が異なります。

※一定の調査事例が集まった段階で無償での概要調査は予告なく終了します。

 

<連絡先>

担当:下地洋平(クロトン湿害研究室)

住所:浦添市安波茶1-53-13 豊福ビル2階

電話:098-877-9610

メール:croton@croton.jp